丸山の講義補助

Contents for Higher Education for Sustainable Development

講義中

Jarvis, P. (2010) Adult Education and Lifelong Learning, Chapter 2

2020 Spring Term, GS course Textbook: Jarvis, P. (2010) Adult Education and Lifelong Learning: Theory and Practice, Routledge. Adult Education and Lifelong Learning: Theory and Practice 作者:Jarvis, Peter 2010/02/10 Globalization Emergence…

Jarvis, P. (2010) Adult Education and Lifelong Learning, Chapter 1

2020 Spring Term, GS course Textbook: Jarvis, P. (2010) Adult Education and Lifelong Learning: Theory and Practice, Routledge. Adult Education and Lifelong Learning: Theory and Practice 作者:Jarvis, Peter 発売日: 2010/02/10 メディア: ペー…

システム思考から考える教育と解決−3

グループ発表に向けて まずグループ発表に必要なポイントを確認しておきましょう。 「SD」の定義はできてますか? トピックは、その定義にふさわしいものですか?また、自分たちがやりたいこと・解決したいことに直結してますか?(でないと、レポートも苦痛…

システム思考から考える教育と解決−2

循環的因果関係 先週は因果関係を探りました。正解や不正解という捉え方ではなく、自分はどう思うのか?という点が重要だということも共有しました。今の段階でグループで因果関係の図が共有されている状態のはずです。 宿題では、フィードバック構造につい…

システム思考から考える教育と解決−1

循環的因果関係に向けて 「持続可能な開発」 や「持続可能性」には、循環的な捉え方がとても重要です。今回はその前に、システム思考について再確認です。次回で循環的因果関係を扱います。教材4のイントロ章では「良心だけではダメ」とされ、第4章ではシス…

リテラシー、ノンフォーマル教育(国際教育開発論2)

リテラシー literacy(識字)の一般的な定義は、「読み書き算ができること(日常生活における簡単な文章を読むことができ、理解でき、簡単な計算ができること)」を指す。これを「基礎的識字(basic literacy)」と呼ぶこともある。 「機能的識字(functiona…

ESDとインクルーシブアプローチ (国際教育開発論2)

社会的包摂の3側面 前回は、教育アクセスから教育の質へ移行する話でした。EFAの時代、教育アクセスは最重要課題とされ、近代学校へ通学することが「教育」を実際には意味する場面もありました。SDGsが始まるとEFAの内容が拡張され、中等教育段階への拡がり…

EFA から SDGs へ (国際教育開発論2)

秋学期始まりました!教材3『Learning First(学習ファースト・学習ありき)』 は、次リンクからダウンロード可能です。まずは、サマリー、セクション1、2を読みましょう。 サマリーでは、国際目標の存在とその影響、学習の意義が変わってきてる、5つも研究…

システム思考で捉えると、世界が面白く見えてくる!

「途上国の人たちがかわいそうだから、助けたい」という純粋な気持ちはとても大切にしてほしいです。でも、そういう気持ちを(無意識でも)悪用する人も世の中にはいて、私たちが関わるほどに、「かわいそうな」人たちを閉じ込める・追い詰めることもありま…

(第12章)気候変動

教科書12章は、気候変動です。多くの国々では気候変動がホットな話題で、先日のオーストラリア選挙では気候変動が争点の一つでしたし、 NASAも気候変動の問題提起をしています。大阪で開催中のG20サミットでも、気候変動は扱われていますね。 climate.nasa.g…

(第14章)MDGsとSDGs(暫定版)

I. SDGs SD課題の中で最も緊急性の高い課題は、2000年にMDGsが採択された際に世界が取り組んだ課題「極度の貧困との闘い」である。極度の貧困は、少なくとも10億人の人々の生死に関わる問題であるため、最も緊急の優先課題。 SDSNは、世界が必要とする新しい…

(第13章)生物多様性と生態系サービスの保護

I. 生物多様性とは Ecosystem services (生態系サービス) affect human wellbeing: 供給サービス:水や食料、木材など建造物や衣服、燃料などが、生態系から得られる 調整サービス:通常の気候、感染症拡大、水・窒素・ 酸素などの養分循環を調整する 基盤サ…

(第10章)食の安全

I. Sustainable Food Supply and the End of Hunger 世界的な人口増加により、想定よりも食糧問題は大きく、複雑になっている。その理由として、4つ。 A significant share of the world population today is malnourished. The global population continues…

(第9章)万人のための健康

I. Universal Heal Coverage, & II. Poverty and Disease SDの大前提には、健康であることが挙げられます。個人がどんなに能力が高くても、健康でないとその力を発揮できません。1948年の世界人権宣言でも、健康とウェルビーイングは人権かつ基本的ニーズだ…

(第11章)しなやかな(弾性のある・レジリエントな)街づくり

業界あるあるですが、「resilient」を「強靭な」と和訳する場面も少なくありません。教科書第11章のタイトル「Resilient Cities」は、「強靭な街づくり」と和訳できるのかもしれません。 私は、その和訳に基本的に賛同していません。これはスリランカでのフ…

比較教育(地域研究):先進国から途上国まで

先週末、日本比較教育学会 第55回大会 / 日本比較教育学会が開催されました。 全国から約300人の比較教育学者が申込み、様々な研究テーマに沿って部会が開かれました。その直前には、私の手元に『比較教育学原論』が到着。 さすが、京都大学大学院教育学研究…

(第8章)教育・人間開発、就学前教育で勝負あり?・・・生涯学習と社会上昇、大学の役割

教科書第8章のタイトルは「Education for All」なのですが、1990年から2015年までに世界的に展開されたEducation for All: EFA(万人のための教育)キャンペーンはあまり扱われていません。著者が経済学者であることが主たる理由ですが、上智大学FGSでの私の…

(第7章)社会的包摂

ほとんどの国は、3つのSD目標(経済開発、社会的包摂、環境保全)を達成できていない。経済的に豊かな国であっても、収入・裕福・パワーなどの格差があり、民族・宗教・人種・性差・出身などによる差別を抱えている。 社会的包摂の3つの側面 The first dimen…

(第5章)貧困の終焉

教科書第5章では、貧困を終焉させることができると、各分野の改善傾向と技術革新による可能性が示されている A widely used definition of extreme poverty is the World Bank's poverty line, where extreme poverty lies at or below an income of $1.25 p…

(第4章)やはり女子教育は大事:発展した国、貧困状態のままの国(簡略版)

教科書第4章から。貧困チェックリスト。すべての国に該当するわけではない。 Poverty traps Bad economic policies Financial insolvency Physical geography Poor governance Cultural barriers Geopolitics 貧困の罠(poverty traps)から脱出する2つの方…

(第3章)自らの技術革新で成長するか、借り物をコピー改善か

今回は、経済発展を中心とした教科書第3章です。でも講義では、前回扱った内容である各種格差と教育の関係と、経済資本・社会関係資本・文化資本の話を改めて確認しておきます。その上で、技術革新について中心的に扱います。テクノロジーの観点は、SDの論点…

エキサイティングな #StudyTour(メコン経済回廊 & 北部タイ)

上智大学では、いくつものスタディツアーの機会が提供されています。例えば、北部タイとメコン域における国際教育協力・架け橋のために、スタディツアーが開催されています。オススメは、短期・長期の海外留学は大学2年か3年で行くこと、その前の1年生、2年…

(第2章)不平等な世界:都市化、幸福、格差は拡大?

1.都市化の話 都市化でいうところの「urban」の定義は国によって異なるが、一般的に数千人の居住者が比較的密集する場所を都市部と呼ぶ。ある国では2000人で都市と呼ぶこともあれば、別の国では5000人でそうなることもある。「都市密集地帯(urban agglomera…

UENSCO(1996)が示した21世紀の学習から

UNESCO (1996). "Learning: the treasure within" (PDFはこちら、通称「ドロール報告書」)では、「学習の4本柱」が示され、今でも重要なメッセージを伝えています。「21世紀教育国際委員会」と銘打たれたチームが出した報告書ですから、当然かもしれません…

『SDGs時代の教育』完成(私はリテラシー・ノンフォーマル教育を執筆)

5月には書店で入手できると思います。著者が多かったので、編者の方、本当にお疲れ様でした!執筆者も章によっては共著になり、ご調整が大変だったと想像します。 SDGs時代の教育:すべての人に質の高い学びの機会を 作者: 北村友人,佐藤真久,佐藤学,望月要子…

(第1章)SDについてのポイント(院生を対象)

(追記, 20190702)"Sustainable Development Report 2019" が2019年6月に刊行されました。Sachs, J., Schmidt-Traub, G., Kroll, C., Lafortune, G., Fuller, G. (2019): Sustainable Development Report 2019. NY: Bertelsmann Stiftung and Sustainable D…

(第1章)Planetary boundaries(プラネタリー・バウンダリー)

地球の境界(プラネタリー・バウンダリー)2.0 https://www.ishes.org/keywords/2015/kwd_id001823.html 講義では9分ぐらいから13分ぐらいを観ますが、残りは各自で。 Let the environment guide our development | Johan Rockstrom Stockholm Resilience Ce…

(第1章)Anthropocene(人新世)

教科書Sachs, J.D. (2015). The Age of Sustainable Development, Columbia Uni Pr https://amzn.to/2Sz5N2Z The Age of Sustainable Development 作者: Jeffrey D. Sachs 出版社/メーカー: Columbia Univ Pr 発売日: 2015/03/03 メディア: ペーパーバック …